MySQL Enterprise Monitorとは、MySQLサーバーの監視ソフトです。通常のデータベース管理者(人)が行うサーバーの稼動状態・セキュリティ・パフォーマンス等のチェックを自動的に行い、潜在的な問題・負荷拡大が表面化する前に通知します。通知は、データベースダウンなどの障害の防止・チューニングの必要性の把握につながっていきます。
MySQL Enterprise Moniterが持つさまざまな機能を利用することで、データベース管理者は労力・時間・作業コストを削減し、データベースをより効率的に、安全に運営することができるようになります。
MySQL Enterprise Monitor Dashboardとは、個々もしくは複数のMySQLサーバーの基本的な管理、セキュリティ、パフォーマンス、可用性の監視を行うためのソフトです。
MySQL Enterprise Monitor Dashboardには、以下の機能があります。
MySQLデータベースの特徴でもあるレプリケーションが多数のシステムにて使われており、さらにスケールアウトを行う等、サーバーの関連が複雑化するケースもでてきます。しかし、その関連がドキュメント化されておらず、データベース管理者の変更時やスケールアウト時等において、その関連の把握に時間を多く要してしまうということもめずらしくありません。そういった問題を解決するために検出機能があります。
これによって、マスタとスレーブの関係やスケールアウトをグループ別に把握する等が容易にできます。その結果、レプリケーションやスケールアウト作業がこれまでより、スピーディに行えるようになります。
図1の右側はヒットチャートとよばれ、全てのサーバーもしくはグループ分けしたサーバーのみのオンオフラインの状態・OSの状況・パフォーマンスの状態を把握できます。
把握することでどのサーバーに対応をしなければならないか、またどの部分において作業を行わなければならないかを明確にすることができ、サーバーメンテナンスに役立ちます。
通常の運営においては、データベース管理者がMySQLサーバーの設定、セキュリティ・パフォーマンスを常に監視し、問題対応やチューニングを行っています。
しかし、これには労力を要したり、問題の確認遅れなどのミスが起きる可能性をはらんでいます。
そこでMySQL Enterprise Moniterでは、MySQLサーバーの安定した稼働ができるためのアドバイザルールとよばれるルールを用意し、それに基づいたチェックを自動で行います。
その結果問題内容を検知し、問題やチューニングの必要性や修正アクション(修正場所やその方法)を通知します。
管理・セキュリティ・アップグレード・カスタム・レプリケーション・メモリ・スキーマ・パフォーマンスに関して、MySQLアドバイザは管理者を支援します。
クエリーの詳細・実行時間・実行回数・最も時間のかかるクエリーの検知・過剰に実行されているクエリーの検知・エラーの発生しているクエリーの検知等・クエリーがシステムに与える影響の確認等を行うことができます。これにより開発者は、問題となるSQLコードの特定化と修正を行うことができ、システムは最善のパフォーマンスを発揮することができます。
MySQL Replication Moniterでは、マスタとスレーブの稼働状況・パフォーマンス・可用性をリアルタイムで確認できます。 また、アドバイザルールとよばれるチェックルールに基づいたチェックを行い、問題がある場合にはアラートとして通知します。この通知からデータベース管理者は、マスタもしくはスレーブの問題分析・調査(I/O、SQLスレッド・log・エラー等)・対応を行います。また、レプリケーションの状態およびデータの収集・監視・するスクリプトも作成することによって、保守にかかる労力を削減することができます。