テレワークの管理という名の監視は悪手!業務分析できるツールを使おう
「テレワークの管理を効率的にしたい」「管理方法やツールを知りたい」と考えていませんか?
テレワークの急速な広まりに応えて、管理ツールや手法の提供も広まりました。しかし、効果的なテレワークの管理ができている企業ばかりではありません。事実、早くからテレワークをした企業は労働生産性を1.6倍に上げたという報告もあれば、在宅勤務の生産性は低いとした企業が92.3%にのぼるという報告もあります。
テレワークの管理がうまくいかない大きな原因の1つとして、管理を監視とかんちがいしていることがあげられます。そこで今回、監視が悪影響な理由や成果につながるテレワークの管理方法、導入すべきツールについて解説していきましょう。
テレワーク管理ツールは必要だが監視はNG
まずテレワークをする社員の管理にツール自体は必須になります。時間と場所を共有せずに働く以上、コミュニケーションや勤怠・業務管理、評価はむずかしくなるからです。したがって、勤務時間・作業状況などの見える化や情報漏えい対策ができるツールが必要です。
ただし、テレワーク管理ツールを使って社員の行動を常に監視してしまうと、テレワークが失敗。ひいては全社的な労働生産性が下がってしまう可能性が高いです。「テレワークだとサボる社員が出るのではないか?」という懸念はもっともですが、監視せずとも対策できるツールはあります。
そこで、テレワークで働く社員を監視すると発生しがちな悪影響の種類と根拠、ツールを解説していきましょう。
監視で発生する悪影響3つ
テレワークの監視で発生する悪影響は以下の3つが代表的です。
- 監視という成果につながらない業務にリソースが取られている
- 社員のモチベーションが下がる
- テレワークのメリットが減る
テレワークの失敗だけにとどまらず、全社的な損害につながる恐れもあるので詳しく解説していきます。
監視という成果につながらない業務にリソースが取られている
そもそも監視という行為はなんの成果にもつながらない業務です。たとえばテレワークをする社員の姿をカメラで見えるようにしてマネージャーが監視するというのは、マネージャーのリソースを無駄にしているといえます。
実際、オフィスで働いているときもマネージャーが部下の働きぶりを確認している時間はそう長くないはずですし、長すぎるならマネージャーを指導すべきでしょう。プロセスや働きぶりを評価するのは重要です。しかし、各社員の成果が自社の利益につながらなければ意味がなく、マネージャーは部下の成果を最大化するのが仕事のはずです。
したがって、テレワークの監視という業務をつくらないようにしましょう。なお、テレワーク管理ツールの中には監視といえる機能がついているものもありますが、次の「社員のモチベーションが下がる」理由から使用しないのがおすすめです。
社員のモチベーションが下がる
テレワークの監視は社員のモチベーションが下がるという悪影響もあります。「これまでがんばってきたのに信用されていないのか…」「この会社は働きぶりを評価してくれていなかったのか…」と考えられてしまうからです。熱心に働いてくれている社員ほど、管理という名の監視で愛社精神や愛着心、いわゆるエンゲージメントが低下する恐れがあります。
特に若手社員はテレワークでサボっていると思われているのではないかとストレスを感じているという調査もあります。
サボっているかどうかはプロセス(日々のタスクの進捗)と成果で判断でき、ツールを使えば可視化できます。実際、ツールはサボりの抑制に効果的だと7割の人が感じています。
テレワークのメリットが減る
管理(監視)しやすいようにと、オフィスで働くのと同じ時間帯での労働を義務づけたり、テレワークできる日を限定的にしたりしてしまうのも悪影響が生じます。社員にとっては時間と場所を選ばずに働けるのがテレワークのメリットで、自社の利益につながるからです。
そもそもテレワークは、生産年齢人口(15歳以上65歳未満の人口)が減る中で、育児や介護と仕事を両立できるように推進されている働き方です。監視しやすいようにオフィスと変わらない働き方にしたりテレワーク自体を取りやめたりすると従業員のメリット、ひいては自社への恩恵がうすれてしまいます。
テレワークをせざるを得ないから監視するのではなく、適切なツールによる効率的な管理でテレワークの恩恵を最大限うけるのが重要です。
テレワークの管理にはタスクマイングツールが有効
さまざまなテレワークツールが提供されていますが、特におすすめなのはタスクマイニングツールです。ここでは以下3点から、テレワーク管理にタスクマイニングツールの有効性を見ていきましょう。
- タスクマイニングツールの簡単な解説
- タスクマイニングツールが有効な3つの理由
タスクマイングツールの簡単な解説
タスクマイニングツールは、各社員の作業を収集・分析して仕事の課題把握や改善をしてくためのツールです。詳しくは次に解説する「タスクマイニングツールが有効な3つの理由」で解説しますが、テレワークに必要な機能に加えて生産性アップや情報漏えいリスクを下げられます。
なお、タスクマイニングツール自体について詳しくは、「タスクマイニングとは? - RPA化推進に効果的な分析手法」の記事をご覧ください。
タスクマイニングツールが有効な3つの理由
タスクマイニングツールがテレワークの管理に有効な理由は主に以下3つです。
- テレワーク管理に必要な基本機能がついている
- 各社員の業務の記録と分析、改善ができる
- 情報漏えいリスクの管理ができる
テレワーク管理に必要な基本機能がついている
タスクマイニングツールには、テレワーク管理に必要な基本機能や課題解決に役立つ機能がついています。たとえば下図のような機能がついています。
なお一口にテレワークツールといっても種類があり、必ずしも日本のテレワークに向いた機能がついているとは限りません。参考までに上図の機能は、Controlioというツールものです。
各社員の業務の記録と分析、改善ができる
タスクマイニングツールは分析と改善のために各社員の業務の記録をするので、働きぶりやサボっていないかの確認もできます。テレワークではできなくなりがちな業務プロセスへのアドバイスや無駄の削減も可能です。
情報漏えいリスクの管理ができる
タスクマイニングツールは、先に紹介したWebフィルタリングやUSB設定などの機能で情報漏えいリスクを下げられます。また、その気になればメールの送受信の履歴なども確認できるので、転職先への自社情報リークといったリスクも減らせます。セキュリティやコンプライアンスのためにもタスクマイニングツールが役立つというわけです。
テレワーク管理を含めたマネジメントにも有効
使い方によりますが、タスクマイニングツールはテレワークの管理を含めてマネジメントの改善にも有効です。各社員の働きぶりやタスクの進捗を可視化できるので、自ら考えて動ける社員を育成していけるからです。
タスクマイニングツールは、ある意味オフィスで働いているときよりも働きぶりを確認できます。テレワーク管理の手法として紹介される1on1ミーティングなどを実践する際に、
「この点で君は大変チームに貢献している。ぜひ続けてほしい」
「力を入れていないようだが、この業務は全社的に見ればこういう価値があって重要だし、できていれば評価もする」
といった指導をすれば各社員の成長や自立した行動を促せるでしょう。プロセスマイニングのデータを一部共有してチームの状況を客観的に把握してもらうことも考えられます。
ただし、タスクマイニングツールでサボっていないかを監視したりマイクロマネジメントをしたりしないように注意する必要もあります。先に紹介したとおり、タスクマイニングツールはオフィスで一同に働いているときよりも働きぶりがわかるツールです。
タスクマイニングツールによるデータ収集の本質は分析と改善なので、かえって生産性を下げないようにデータを使う意識が必要といえます。そして定期的なフィードバックの際に自身の生産性やチーム状況を客観的に把握させれば、将来的な社員の成長やマネジメントの手間削減につながるというわけです。
まとめ:テレワークの管理にタスクマイニングツールを!
テレワークの管理とは監視をするということではなく、正しい管理を効率的にするにはツールが必要です。ツールは以下の理由からタスクマイニングツールがおすすめです。
- 不毛な監視をせずにすみ、管理職のリソースに余裕ができる
- 評価すべきことを見える化できるので社員のモチベーションが上がる
- 同じ時間・場所に縛る必要がなくなり、テレワークのメリットを最大化できる
ハートコア株式会社では、タスクマイニングツール(Controlio)や高機能・高性能なプロセスマイニングツール(myInvenio)を提供しています。テレワークの管理を最適化したいなら、ぜひお問い合わせください。