パーソナライゼーション 成功の鍵
デジタルマーケティング、カスターマージャーニー、One to Oneマーケティング。
どれもすでに耳慣れた言葉になってきていますが、皆さんはこの実現に何を実践されていますか。
Webサイトを訪れる顧客はそれぞれに価値観を持ち、趣味趣向も様々です。
予てより唱えられていた顧客中心のアプローチですが、ここに来てようやくデジタル技術が追いつき現実的なものになったと感じます。
モバイルやウェアラブルデバイスが普及し、それぞれがインターネットにつながることによって、顧客との接点が劇的に増加しました。
発信先が多様化することで、取れる施策も無数に広がります。
また、スマホアプリなどを通じデータを収集することで、顧客の行動を事細かな分析が可能です。
位置情報やメールの開封、クーポンの利用など、購買までの動線を分析することによって、どのようなアプローチをするべきかが必然的に見えるようになります。
しかし、顧客が何を求めているのか、また、顧客にどのような行動をとってもらうのが理想なのかは、自社のビジネスの深い知見や経験が必要で、顧客にどのような体験をさせることが最適かを設計するにはやはりセンスが必要です。
テクノロジーを利用することによって最適な顧客体験が提供可能にはなりましたが、裏腹にテクノロジーに頼り過ぎ失敗する例も少なくありません。
パーソナライゼーションを実現する際の注意点
ここではパーソナライゼーションを実現する際の注意点として、いくつかのポイントを挙げさせていただきます。
- データの取得
- ペインポイントの解消
- テクノロジーの選択
- チーム編成
- アジャイル
データの取得
パーソナライゼーションを実施する上で、顧客データは必須です。
その中でも利用できるデータが無いと思い込んでいる企業が多いことは確かです。
しかし、使えるデータは必ず存在します。
今一度自社のデータを見返し、使えるデータがないか探ってみて下さい。
他に必要なデータがあればそれが取得できるような方法を探っていくのもいいかもしれません。
ペインポイントの解消
まずは理想となる顧客体験を設定し、それと乖離しているポイントを解消することが必要です。そうすることでロイヤルカスタマーを作り、離反率を下げることが出来ます。
テクノロジーの選択
頭でっかちになりすぎて、機能からソリューションを選択する企業が多く見受けられますが、無理に高価で高機能なソリューションを使う必要はありません。
やりたいことが実現できるテクノロジーを選択し、事業拡大に応じて徐々に拡大していくことが大切です。
チーム編成
更には、プロジェクトを実行するチームについても検討しなければなりません。
データを元にした分析、予測、マーケティング施策の検討、実行と言った一連の流れでパーソナライゼーションは成り立ちますが、すべてのスキルを兼ね備えた担当者はいないと言っても過言では無いでしょう。
適材適所、それぞれのスキルを補完し会えるリソースを確保することもプロジェクト成功のカギです。
アジャイル
パーソナライゼーションの取り組みは小さくスタートし、試行錯誤を繰り返し学習したことをスピーディに反映できるアジャイル的なアプローチが必要です。そうすることで効率的に短期間に成果を上げられるようになります。
一言で「パーソナライゼーション」とは言っても、実現には相応のハードルがあります。
自社の事業規模やリソース状況に応じて最適なテクノロジーを見極め、無理のないプロジェクト進行を心がけましょう。